京山幸太独演会振り返り 2022年12月号より

目次

1.独演会を振り返る

2.京山幸枝若一門会

3.大ネタ「文治殺し」


1.独演会を振り返る

―まずは10月30日に開催された独演会の話からお聞きします。「パンク侍、斬られて候」を前後編に分けて口演するのは、文化庁芸術祭の参加公演としてはなかなか攻めた内容だったと思います。手ごたえはいかがでしたか。

幸:自分のやりたいことをやっていましたので、そもそも芸祭は意識してなかったです。なので、芸祭という視点では手ごたえはなかったです。新作やし、ちょっと不利な気もします。でも、まさか(芸祭が)今年で最後やと思ってなかったんで、正直もっと賞を狙うやり方はあったかもしれへんと思いますけど。けど、芸祭のためにやっているわけじゃないんで、そこはもうどうでもいいかなという感じです。

 まあでも、お客さんはどうだったのかな。意外と原作を読んで来てる人が少なかったと思うんですよね。

―原作を知らない人が多そうだとは私も思いました。

幸:自分も十三の時の方が反応はいいと思いましたね。やっぱり町田さんファンが多かったですし。だから、今回はどこまで伝わったのかなという思いはあります。(浪曲の)「パンク侍」は台本も含めてもっと良くできると思いますし、初めての人にも伝わるやり方はもっとあるんだろうなと思います。それは時間が経つごとになっていくことかなと。今回の場合でも、文楽劇場なりの演出を入れたりとか、十三では節でやっていたところを啖呵に変えたりとか、ネタおろしの時とだいぶ変えたりもしてますし。でも、それがお客さんにどうなんかという感じはありました。

―僕も十三と木馬亭と今回の独演会と見てきて、反応は一番薄かったと思います。

幸:そうですね。でも、忠臣蔵とか素晴らしい台本で、浪曲会でやればウケるかもしれないですけど、今の浪曲ファンが分かることだけをやっていても、いけないという思いがあって。それ以外もやらないと浪曲が広がることは絶対にないと思うんで、そういう意味で、不安もありながらかけました。

―今回のお客さんの反応についてはどう分析されていますか。他の会場との差があったと思いましたので。

幸:まず、背景知識がないからじゃないでしょうか。逆に自分と同世代の人が忠臣蔵を見ても分からないように、背景知識がないとこうなると思いますけどね。けど、新しいところを開拓したくてやっているので、こうなるのは仕方ないかなと思います。

―なるほど。「パンク侍」ですごくウケてるいのを知っている分、これをどんどん幸太さんの浪曲のスタンダードになればと思う一方で、今後も背景知識がない人や本を読んでない人に向かってどう伝えていくのか気になります。

幸:けっこう大胆に変えないと、初見には難しいかなと思いますね。元々、町田さんにも十三に来ていただいて、本人の前でもやるということもあり、原作感は残したかったんです。でもこれはもしかしたら、自分よりもっと後の世代で、筋も変えて面白く変わっていく可能性もあります。今の自分はそこまで飛ばんでもいいのかなと思いますけど。

―原作の良さを残したい思いも湧くでしょうし。それを望んでる人もいるでしょうからね。それでも今回の浪曲でもかなり分かりやすく工夫をしていると、私も思っていましたが難しいですね。

幸:(原作から)むっちゃ変えたんですけど。そもそもSF的な要素もありますし…難しいところですね。

あとは、客層のズレというか。まだ、自分がやりたいことと、お客さんの見たいものとが摺合さってないというか。そう言うと、誤解を与えかねないので、今来てくださってるお客さんはめちゃくちゃ有難く思っていることはちゃんと言っておきますが、「パンク侍」はもうちょっと若い層に聞かせるネタだと思います。

お笑いで言うと第七世代の漫才をやすきよ世代に聞かせてるもんなんだと思うんですよね。それは反応薄いですよね。じゃあ、やすきよ世代が分かるように変えるのが正しいかとも思わないですよね。今ウケることだけに固執せず、でもウケることも無視したらダメやし。

―そこで、幸太さんが「パンク侍」を聞かせたい層はどういった人たちでしょうか。

幸:「パンク侍」は自分と同世代ではないと思うんですけど、町田さんの本をよく読んでいる40、50代じゃないんでしょうか。

―それは町田さんのファンに限らずにその世代に向けて刺さる浪曲。

幸:なんだと思いますね。「名張屋新造」とか忠臣蔵によくある、誰かのために自分や女房が死ぬってことを、あんだけ長くクサくやられたら今の人は笑っちゃうと思うんですよね。

―現代人にとっては非現実的な言動や感情ですね。

幸:そういう場面が「パンク侍」は原作にも、浪曲にもないので。

今の浪曲ファンにウケることだけしててもダメやし、そこを無視してもダメやし、そこのバランスじゃないかなと思うんです。だから、まったくの置いてけぼりもアカンけど迎合するもアカンと思うんですよね。

―幸太さんにそういう想いがあるからこそ、逆にぼくは幸太さんは自分が刺さると思う客層に向けても浪曲をやってほしいと思います。若い人に合う浪曲をするなら、若い人が聞くところで浪曲をしたり、「パンク侍」もウケるところに行ってやる。

幸:その場がないんですよね。

―幸太さんはどういう人の前で浪曲をやりたいとかありますか。

幸:十三浪曲寄席で町田さんをお呼びしてできたのは最高の環境ですよね。お客さんの層も町田さんのファンやし。現時点で「パンク侍」を披露する場所がないというのはたしかにありますね。

―「パンク侍」に限らず、幸太さんがやりたいネタを、聞きたい人の届けられる場所があればいいなと思いました。普通に浪曲をやることもその一つだとは思いますが、新しい浪曲ファンを掴むために、幸太さんの新しい浪曲を聞きたい人が増えて集まる場所ができれば、幸太さんもどんどん新しいこともできるし、お客さんも友人にも紹介をして広がっていくのかなと思います。

幸:そうですね。それで、お笑いがひと段落したら、自分の主催の会を定期的にやりたいなと思っていて、そこで漫才、落語、講談、コントなんでも持ち時間も15分以内なら自由みたいな形で、お客さんに面白いものを投票してもらいたいんですよ。面白かった人上位三組に票を入れるお笑いライブのシステム作ったたらいいと思うんです。点数つけないのもいいことやけど、点数付けた方がいっそ盛り上がるんちゃうかなと思ってて。

―NHKでやってたオンエアバトルみたいな。

幸:甘えないというか。ちゃんとお客さんにウケる面白いことやるのが一番いいんちゃうかなと思いますけどね。そこに感動とか色んな面白いがあってもよくて。

今の浪曲は世間的に面白いものとしては、ぼろ負けしてるわけやけど、かつて頂点だったわけで、もっかい勝たないといけない。勝たないなら、変わらないことを優先するしかないし。そのために、点数のつくものをやってもいいかなと思ったりしてます。

―芸祭のような専門家の評価もありますけど、幸太さんの考えていることはまた別ですよね。

幸:お客さんが正義だと思うんですよね。お客さん呼べるやつが点数とれるようになるんですけど、それも含めて実力やし、評価を全部お客さん基準にしていることで、ライブでウケる人が出てくるから、正解の一つだと思うんです。

―評価の基準としてお客さんはめちゃくちゃ大事だと。その視点から見ると、幸太さんがお笑いのライブに出ることは重要なことだと思いますし、そこで浪曲でウケさせることができれば一番ですよね。

幸:たしかにそうなんですけど、お笑いは、面白いの中でも、笑いに特化してるから、まだ勝てないですね。3分やし。

―それが難しいですね。面白いの基準もなかなか設定しがたいですね。

幸:そうなんですね。笑いだけで測るので。

―なるほど。今日の話を聞いていて私の勝手な来年の構想で、幸太さんの新しい浪曲が新しい層にも届けらるような会を企画したいと思いました。来年も色々と新しいことをやりましょう(笑)


2.一門会

―次は11月に開催された京山幸枝若一門会の話を聞かせてください。前半に幸乃さん、幸太さん、幸枝若師匠の浪曲で、後半はコントという珍しい構成でした。幸太さんの浪曲は「小田原相撲」で、声がすごい力強いなと感じました。先日の一心寺で聞いた「門出の一里塚」でも思ったんですけど。去年かおととしに一本調子を上げた時には後半はバテることもあると記憶してるのですが、最近そういうのが全くないですよね。

幸:体調によって、声がしんどいとかキツいのはありますけど、基本的には状態がいいのを保ってる気がしますね。声も太くなったのかもしれないです。声を出してる時期がずっと続いているので。

―高いところでも声が太いままだったりとか。

幸:声が詰まることがなくなったかもしれないです。先日の一心寺の最終日は「鬼若三次」をやったんですけど、自分の中では今までの鬼若で一番よかったと思いました。声がなんとでもなるなというか、どこまでも上にいくなと。

―今年の4月にパンク侍をネタおろしした時に、声の調子がいいと言ってて、実際に私も聞いててそう思ったのですが、その調子がずっと続いているような印象があります。

幸:たしかにあの時は調子よかったです。でも、あの時より良くなった気がします。あの時のが今は普通に出るくらいの感じで、鬼若の日は一心寺の三日目やったんで、それよりもうちょっと声が出てた気がします。

―そうですよね。だから、一門会で「小田原相撲」って最初分かった時は、軽めのネタを選んだのかと思ったんですけど、声で圧倒してきたので、すごい満足感を得れました。

これは最初の話と矛盾してしまうかもしれないですけど、内容とか度外視して、声の力でお客さんを満足させる浪曲の魅力やと思いましたね。

幸:自分もそもそもはそこやと思うんですけどね。内容が面白いとかより。

―節一つ一つが心地よく刺さりました。

幸:劇的になにか変化があったわけではないんですけど、最近余裕あるというか、所作一つもそうですけど。前みたいに必死で…必死でやってるんやけど、追い込まれてないというか。節もテキトー…テキトーという言葉は悪いですけど、覚えた通りじゃなくて、気分でやれるようになってきてたりするし。そういうのもあるのかもしれないです。声も前より下の声でも押せるようになった気はします。「鬼若三次」の時が低いところもめちゃくちゃ押せてたんで。

基本浪曲ってメリハリなんですけど、引いたらダメなんですよね。ずっと押してるなかで強弱をつけていく。最近は基本ずっと押せてる気がしますし、一席終わった後にちゃんと声が変わってる。ちゃんととお腹から声出せたときは、終わった後ちょっと声がかすれるんですよ。

―幸太さんの中でなにか大きな変化があったとか、生活習慣を変えたとかではないんですね。

幸:特にないですね。普通に稽古して、普通に舞台に出てたら、こうなったって感じです。でも成長も波があるんで、たまたま伸びた時期なのかなと思います。

―なるほど、やはり日ごろの鍛錬が変化を生むのですね。それでは、一門会の後半でやったコントの話を聞いていきましょうか。

幸:コント…(笑)

むちゃくちゃ稽古しました(笑)

昼12時から始まって、夜8時まで続くのが3日くらいやりましたもん。

コントの中で自分はほとんど死んでるだけで、台詞ないんで、師匠と初月姉さんの稽古が。

―初月さんもそんなに稽古されたんですね。素に見えましたけど。

幸:それでもだいぶ演技指導入ってます。やっぱり普段声出しているかどうかで全然違うんですよ。最初は聞こえないくらい声が出てなくて。

―そうなんですね。あの演技は見てても違和感なく自然で入ってきましたね。

幸:でも、やっぱり台本が大変でした。

―台本は幸乃さんが書かれたんですか。

幸:幸乃さんがざっと書いてて。それ読むと、やっぱり台本を普段書いてない人の台本で、自分も最初そんなんやったんやろなと思いました。一年目のお笑い芸人が書いてきそうな、裏の笑いの連続というか。突拍子もない展開やったんで、だいぶストーリー性を持たせて、師匠のアイデアも入れて、なんとかストーリーを持たせて形にしました。

―幸乃さんってそういうシュールな笑いが好みなんですか。

幸:いや、それは、自分がお笑いをやってるからこそ分かるんですけど、実力ないうちはそうなるんですよ。逆に面白いんちゃうかなとか考えて。

―なるほど。奇をてらったことをしてしまう。

幸:それがお客さんに伝わるか伝わらないかがわかんないですよ。ちゃんとフラないと分からいところで、逆にオモロイんちゃうかなと思って正解がわからなくるんですよね。自分も今でも100%分かったわけじゃないですし、台本書くって難しいんですよね。

―幸乃さんも一生懸命書いた結果、ちょっと迷子になってたみたいな。

幸:結果全部シュールやったんで。だから、だいぶ変えました。けど、頑張ってましたよ。小道具も作ってくれたり。

―本番は師匠のアドリブっぽいのけっこうあったんですけど。アドリブも多かったですか。

幸:多かったです。筋は守りつつ。

―師匠がその場のノリで小ネタ入れていくのは面白いなと思いました。

幸:師匠は吉本にいるというのもあるんでしょうけど、なんとでもやりはりますね。稽古の時も自分がアドリブでボケたら、そのパスに応える形で乗ってくれはりますし。そっから新しいボケができて、台本も変わっていったりしたんで。

―本番も師匠がほとんど笑いをとってましたもんね。

幸:そうですね。全体的によかったかなと思います。

―師匠も含めてみなさんで達成感も味わえたと。

幸:達成感はあったと思います。自分は楽しかったなって感じです。初月姉さんが歌ってるのも初めて見ましたし。

―一門会の流れで、一門のことを聞いていきたいと思います。最近になって、幸乃さんとのリレー読みとか共演が多い気がしてて、NHKもそうでしたよね。

幸:東京の澤雪絵姉さんも含めた企画コーナーで、幸乃さんと千人坊主を読みました。今度の名人会もそんな形で。雷電をします。リレー多いですね。なんでかは知らないですけど(笑)

―幸乃さんの年季も明けて、これからより共演の機会も増えていくのかと思いました。

幸:そうですね。幸乃さんも頑張ってる思いますし、本人なりに乗り越えるべき壁もあるのかなと思います。

―壁というのは。

幸:浪曲もそうですし、芸人として喋りのをどうするか。自分も同じようなことで悩んだこともありましたけど。それも本人が最近トークコーナーとか楽屋でもボケようとしたりとか、自ら喋ろうとしてるので色々変わってきてるんだなと思います。その気持ちがあるなら絶対上達はするんで。

浪曲に関してはウチの関西弁をどうするのかとか葛藤はあるんだと思いますけどね。自分は幸乃さんの浪曲をちょくちょく聞いてるから、なかなか変化に気づかないですけど、周りからよくなってるって言われるので、そうなんでしょうね。もし幸乃さんの成長が止まってたら、下手になってるなと思うんですけど、そう思へんってことは同じように成長できてるだと思いますし。

―幸乃さんに合う浪曲像や、こういうネタがあるとか考えたりしますか。

幸:それはわかんないですね。自分も入門した当初の本名・山本壮秀と今の京山幸太と別人ですし。どっかで芸能界の荒波で人格が改造されて、全く違う人間になってますし。

―そうなんですか。

幸:(入門前は)自ら他人に喋ることがなかったんで。家に引きこもって音楽してて。幸乃さんだって分からないから、自分がこれが合うとか合わないとかは言うことじゃないんかなと思ってます。人間味も変わると思いますし。この数年で幸乃さんも変わってると思うし、葛藤しているってことは絶対よくなるってことなんで。だから、自分が特に考えることじゃないと思います。

―なるほど、来年からは二人の会も始まるのですよね。

幸:とりあえず塚本の横っちょ座で。公開稽古くらいの感じで、集客とか気にせずやろうかなと。宣伝に重きを置かずに、浪曲一席ずつとトークの会をやりたいなと思っています。

―勉強会みたいな感じですね。幸太さんにとっても、幸乃さんにとってもいい会になりそうですね。

幸:そうですね。交代でトリもとったらいいと思いますし。会を締めるってやっぱり気合い入りますから。


3.大ネタ「文治殺し」

―最後に「文治殺し」の話を聞かせてください。

幸:お家芸の中のお家芸ですから。先代とか、師匠のようにできるわけがなくて。どのネタだってそうなんですけど、特に。モノが違うんで。

―まず「文治殺し」をやること自体が久しぶりですよね。

幸:コロナ下はまずやってないですし。その前もそんなにしてないんで、4年くらい空くんですかね。ネタおろししてから3回くらいしかしてないと思うんです。

―ネタおろしをしたきっかけは何だったんですか。

幸:ネタおろしをしたのは毎月ネタおろしをしてた時期なので。

―それってめちゃくちゃ前ですね。まだ千日亭で浪曲三舞台をやってた頃ですね。

幸:そうです。そうです。その頃に3回やっただけです。でも、一回覚えてるから、一週間かからず思い出しましたけど、忘れていることろもありました。

―三味線と合わせて稽古もされてるのですか。

幸:まだ、それはやってなくて、「山崎迎え」を覚えたら、いっしょ合わせてやろうかなと思ってます。

―現時点での仕上がりとか、手応えはありますか。

幸:ネタさえ身体に入れば、実力は前より上がってるので、前よりは普通にできると思います。ただまあ、お家芸なんでもうちょっと繰りたい。自分自身がもっと繰りたいなと思います。

―どういうところにまだ満足がいってなかったり、繰りたいと思いますか。

幸:ひとふでとっつあんの「文治…文治…」が、あれがわざとじゃダメなんですよね。グッと涙が出ないとアカンし、でも泣きすぎると次の節できへんから。その間でいくのを考えずにできたらいいんじゃないですかね。バランスとらなアカンと思ってる時点でダメなんですよね。節もそうで、次が難しい節やなとか考えることがまだあるので、それがなくなったらもっと良くなると思っています。(公演まで)あと二週間あるから、そこ繰って、自分の実力なりにできるようにしたいと思います。

―難しい節はどの辺ですか。

幸:もう全てなんですけど。バラシ。どこからがバラシになるのかも分からないですけど、十数分あるんじゃないですか。文治がボコボコにされて、死ぬならせめて、育ての親のひとふでとっつあんのところで死にたいという所から、節が憂いとメジャーが混ざりあって、幸枝若節にしかない感じに入っていくんです。そこから最後まで、ずっと難しいです。節でそのボリュームを聞かせるのがまず難しいですし。めっちゃ難しいと思います。文治殺しは小鉄シリーズがS級ならSS級。

―ひとふでとっつあんの心情の節なんか、カッコ良さと哀愁の両方がありますもんね。

幸:自分は年齢が近いからなのか、文治がひとふでとっつあんに「俺は親不孝のまま死んでいく」って思うところが一番来ますね。

でも、聞かせどころがいっぱいあるんですよね。普通ではありえない音の上げ方と下げ方が何個もあるんで。

―すごいな。大ネタに立ち向かう感じですね。このネタは内容も節も作り込まれてるから、変えれないですしね。

幸:そうですね。これはクラシックじゃないけど、まずはお手本通りにやるべきじゃないかなと思いますね。

―そこは「飯安殺し」とは違いますね。

幸:全然違いますね。あれは変えまくりました。この間の「花嫁仁義」もだいぶ変えました。

―でも「文治殺し」は変えられない。

幸:変えなくていいんじゃないかと思います。全く意味わからんのやったら変えないといけないと思いますけど。でも、それぐらいならやらなきゃいいですし。

文治殺しの難しい一方で「山崎迎え」は本当に盛り上がる場面がないんですよね。山崎を迎えに行って連れて帰ってくるだけ。だから、ある意味で一番難しいんだと思います。節の難しさよりも、芸の難しさでいうともしかしたら「山崎迎え」かなと。幸枝師匠や先代が良い節つけてくれてるから聞けますけど、この話の筋と芸だけなら難しいですね。盛り上がりないですもん。

―それはそれで幸太さんの表現力が聞きどころですね。めちゃくちゃプレッシャーのかかる二席ですが、どうぞよろしくお願いします。

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